火のない所に煙は立たない。
建設業界紙の記者時代、自分は現場の声や、数字の裏にある実態を重視していました。
建物の綺麗な完成予想図(パース)よりも、雨風にさらされながら現場で働く職人たちの言葉にこそ、業界のリアルが隠されていると考えていたからです。
フリーのWebライターに転身した今、この業界の「現場の声」を知るためにGoogleの検索窓に「Webライター」と打ち込んでみました。
そこで目にしたのは、自由で華やかなイメージとは違う、不安な一面でした。
今回は、元記者が検索サジェスト(予測変換)から読み解いた、Webライター業界のリアルと、その裏にある背景について考察します。
検索窓は「現代の投書欄」
SEOの勉強の一環で、キーワード調査を実践してみました。
ツールやGoogleの検索窓に文字を入力すると、多くの人が検索している「サジェスト(予測変換)」が表示されます。

そこに表示された言葉を見て、少し戸惑いました。
- webライター やめとけ
- webライター ひどい
まるで、新聞社に届く匿名の投書。
SNSでは「月収〇〇万達成!」「自由な働き方!」といったキラキラした言葉が踊っていますが、誰にも見られない検索窓には、生活者の赤裸々な本音が吐き出されていました。
「Webライター やめとけ」の正体を分析する|低単価案件の闇
なぜ、このようなネガティブな言葉が並ぶのか。
その背景には、クラウドソーシングにはびこる低単価案件の実態があると考えてます。
案件探しをしていると、文字単価0.5円前後の案件をよく目にします。
文字単価1円であっても、業務量が多い案件も見られ、時給換算すれば、賃金は決して高くないです。
必死に書いても時給数百円にしかならない。修正指示ばかりで精神的にも体力的にも堪えてしまう。
こうした疲弊したライターたちの声なき声が、「やめとけ」「ひどい」という検索キーワードとして可視化されているのではないでしょうか。
建設現場で言えば、「工期短縮のしわ寄せが下請けに来ている状態」に近いものを感じます。
自分もこの状況に陥ってしまうのか。少し不安に感じてしまいました。
それでも「Webライター 始め方」を検索する人たち
しかし、調査を進めると、もう一つの側面も見えてきました。
ネガティブな言葉の次に、以下のようなキーワードが並んでいたのです。
- Webライター 始め方
- Webライター 初心者
- Webライター 案件
「やめとけ」という警告を目にしながらも、それでもなお、この仕事に可能性を感じ、挑戦しようとする人たちがいるのです。
これは単なる好奇心なのでしょうか。
自分はここに、日々の生活を守るための覚悟を感じました。
物価高や将来への不安から、今勤めている会社に依存せず、自らの腕で稼ぐ手段を探している人々の姿を連想させました。
「ひどい」と言われる環境の中でも、正当な対価を得られる場所を探して、泥臭くあがいている。
そんなリアルを見たような気がします。
終わりに|検索結果は「取材対象」だった
今回、自分に関係の深い「Webライター」というキーワードから、検索の裏にある人物像を想像してみましたが、そこから読み取れたのは、きれいごとだけではない、Webライターという職業の「光と影」でした。
何気なく見ていた検索候補の一覧も、多くの人の知りたい気持ちや悩みが凝縮されている。
今後も記事を書く際には、 この検索窓の向こう側にいる「悩める誰か」を常に意識しながら、きれいごとではない、リアルな情報を発信し続けていきたいと思います。


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