元新聞記者が3度目の正直で挑んだ「取材記事」のトライアル

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クラウドソーシングの案件一覧をスクロールしていた手が、ふと止まりました。

インタビュー音声の記事作成。

その文字を見た瞬間、直感的に「これだ」と思いました。

Webライターとして挑戦した最初の2戦(YouTubeシナリオ、Web記事)は、残念ながら2連敗。

失敗から学んだのは、今の自分には「0から1を生み出す仕事」よりも、「ある情報を整理して伝える仕事」の方が向いているかもしれない、という仮説でした。

創作やSEO記事の正解探しではなく、事実を扱う取材の延長線上にある記事ならどうだろう。

今回は、元記者が3度目の正直で挑んだトライアル体験と、ヘッドホン越しに確信した勝機についてつづります。

ヘッドホンから聞こえた勝機

採用されたトライアル業務は、1時間ほどのインタビュー音声を聴き、それをWeb記事にまとめるというものでした。

マニュアルを読み、音声ファイルを再生する。

ヘッドホンから流れてきたのは、インタビュアーと取材対象者の生々しいやり取り。

その瞬間、肩の力がふっと抜けるのを感じました。

以前の案件では、情報を集めたり、内容をゼロから創作する段階で、多くのエネルギーを使っていました。

しかし、今回は違います。

目の前に「インタビュー音声」という確かな素材があったからです。

相手が何を伝えたいのか。話の核はどこにあるのか。

音声を聞き進めるうちに、記事の構成が頭の中で自然と組み上がっていく感覚。

それは、9年間毎日のように繰り返してきた、取材現場の空気そのものでした。

これなら、迷わずに書ける。

暗闇の中で、初めて確かな足場を見つけたような気がしました。

指が止まらない「文字起こし」の快感

作業手順も、記者時代とほぼ同じ流れで進めました。

  1. 音声の書き出し
    まずは一通り音声を聞き、文字起こし。「あのー」「えー」といった無駄な言葉(ケバ)を削ぎ落とし、文脈を整えていきます。
  2. 質問・回答ごとに整理
    話が行き来する場合もあるので、内容ごとにブロック分けします。
  3. 見出しと構成の作成
    最後に、記事のテーマ(切り口)を決めて、見出しを整えます。

久しぶりに、迷いなくキーボードを叩ける喜びがありました。

これまでの2戦は、「何が正解なのかを探す作業」でしたが、今回は「素材を料理する作業」。

調理法(記事のまとめ方)を知っている分、取り組みやすかったです。

アナログ記者、デジタルに戸惑う

ただ、すべてが順調だったわけではありません。

意外なところでつまずいたのが、デジタル環境への適応でした。

記者時代はICレコーダーを使っていました。

物理ボタンで「再生」「停止」「巻き戻し」を直感的に操作できましたが、今回はパソコン上の再生ソフトでの作業です。

「今のところもう一回聞きたい」と思っても、不慣れなマウス操作で戻しすぎたりと。

秒単位の微調整に手間取り、自分がいかにアナログな環境で仕事をしていたかを痛感しました。

また、紙面(文字数制限)がない分、どこまで詳細に書くべきか、スマホで読まれることを意識したWeb特有の見出しはどうあるべきか。

そういったWebライティングの作法には、まだまだ戸惑いがありました。

終わりに

納品ボタンを押した時の感覚は、前の2回とは明らかに違っていました。

不安ではなく、心地よい疲労感。

もちろん、自分の感性でまとめた記事が、クライアントにどう評価されるかは分かりません。

しかし、少なくとも、書けたという実感はありました。

結果はまだ分かりませんが、このトライアルを通じて、Webライターとして生きていくための「小さな灯り」が見えた気がします。

失敗を糧に、少しずつですが前へ進んでいこうと思います。

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